投資信託

キャピタル世界株式ファンド

キャピタル世界株式ファンドは「やめとけ!」との評判もあるがおすすめできるのか?掲示板での口コミや今後の成績の見通しを含めて評価!

 

キャピタル世界株式ファンドは世界的な運用会社であるキャピタル・グループによって運用されている投資信託です。

キャピタル世界株式ファンドはR&Iファンド大賞2022で最優秀ファンド賞を受賞した投資信託となっています。

「R&Iファンド大賞2022

本日はキャピタル世界株式ファンドについて、どのような特徴のあるファンドなのかをお伝えした上で、投資する妙味があるのか?

という点についてお伝えしていきたいと思います。

 

運用を担当するキャピタルグループとは?

まずはキャピタル世界株式ファンドの運用を担当するキャピタルグループについてです。キャピタルグループは世界第7位の投資ファンドです。

Rank Fund Market Total Assets
1 BlackRock U.S. $7,429,632
2 Vanguard Group U.S. $6,151,920
3 State Street Global U.S. $3,116,424
4 Fidelity Investments U.S. $3,043,134
5 Allianz Group Germany $2,539,842
6 J.P. Morgan Chase U.S. $2,364,000
7 Capital Group U.S. $2,056,991
8 Bank of New York Mellon U.S. $1,910,000
9 Goldman Sachs Group U.S. $1,859,000
10 Amundi France $1,617,280

参照:Willis Towers Watson

1位とブラックロック、2位のバンガード、3位のステートストリートがインデックスファンド組成会社であることを考えると、アクティブ投信を組成する会社としては第4位となります。

金融先進国である米国で歴史ある代表的な資産運用会社の一つとして確固たる地位を築いています。

 

キャピタル世界株式ファンドの特徴とは?

それでは本題であるキャピタル世界株式ファンドの特徴についてみていきたいと思います。

キャピタル世界株式ファンドは4つの種類が存在

キャピタル世界株式ファンドは以下の通りファンド・オブ・ファンズ形式で運用されています。

 

キャピタル世界株式ファンドのファンド・オブ・ファンズ形式の運用

参照:目論見書

 

以下の2つのファンドに分散投資を行います。

✔︎ キャピタル・グループ・ニューパースペクティブ・ファンド
✔︎ 日本短期債券ファンド

ただ、実質的にはキャピタル・グループ・ニューパースペクティブ・ファンドにほとんど投資しているため、あまり日本短期債券ファンドは気にする必要はありません。

 

一言にキャピタル世界株式ファンドといっても以下の4つが存在します。

✔︎ 通常盤
✔︎ 限定為替ヘッジ
✔︎ 分配重視型
✔︎ 限定為替ヘッジ / 分配重視型(ハイブリッド)

 

通常盤 為替ヘッジも行わず分配金は抑制した基本形
限定為替ヘッジ 米ドルやユーロなどの主要通貨に対してのみ為替ヘッジを行う
分配重視型 為替取引を行わないが年2回分配金を拠出
ハイブリッド型 為替ヘッジを行い更に年2回分配金を拠出

 

今回は長期的な資産形成を行う上で最も合理的な通常盤を前提として分析していきたいと思います。

 

銘柄選定プロセス

以下はキャピタル世界株式ファンドの銘柄選定プロセスです。

株式だけでなく債券も対象とし、世界の成長の追い風を受けて利益を伸ばすことができる銘柄を選定しています。

 

キャピタル世界株式ファンドの銘柄選定のプロセス

 

 

地域別構成比率は概ね全世界の時価総額比率に即している

以下はキャピタル世界株式ファンドの地域別の構成比率です。

キャピタル世界株式ファンドの地域別構成比率

 

全世界株式に連動するVTとの比較は以下となります。概ね世界の株式市場の時価総額に即した構成比率となっています。フランスの比率が高いのが特徴的になっています。

国・地域 キャピタル世界株式ファンド VT(全世界)比率
アメリカ 50.40% 59.10%
フランス 9.40% 2.80%
英国 4.70% 4.20%
デンマーク 4.30% 0.70%
オランダ 3.30% 1.10%
日本 2.90% 6.20%
カナダ 2.80% 3.00%
スイス 2.60% 2.30%
台湾 2.40% 1.80%
香港 2.00% 0.70%
その他 15.20% 18.10%

 

GAFAMが多く組み入れられている構成上位銘柄

それではキャピタル全世界株式ファンドの2023年2月末時点の構成上位10銘柄についてみていきましょう。

順位 銘柄 国・地域 業種/セクター 組入比率
1 マイクロソフト 米国 情報技術 3.80%
2 ノボ ノルディスク デンマーク ヘルスケア 2.60%
3 台湾セミコンダクター・ マニュファクチャリング 台湾 情報技術 2.30%
4 テスラ 米国 一般消費財・サービス 2.20%
5 ASMLホールディング オランダ 情報技術 2.10%
6 メタ・プラットフォームズ 米国 コミュニケーショ ン・サービス 1.60%
7 アストラゼネカ 英国 ヘルスケア 1.50%
8 AIAグループ 香港 金融 1.40%
9 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン フランス 一般消費財・サービス 1.30%
10 ネスレ スイス 生活必需品 1.30%

 

米国の超大型ハイテク企業であるGAFAM-Tの一角であるマイクロソフト、テスラ、メタが入っています。正直、2023年以降は厳しいと思いますが、まだまだ低金利政策と同じような感覚でポートフォリオを組んでおり厳しいイメージが強いです。

G:Google
A:Amazon
F:Facebook
A:Apple
M:Microsoft
T:Tesla

 

アクティブ型投信としては一般的な手数料水準

キャピタルワールド世界株式は一般的なアクティブ型投信と同じ水準の手数料体系となっています。

購入手数料:3.3% (税込)
信託手数料:年率1.694% (税込)

 

キャピタル世界株式ファンドのリターン

では肝心のリターンについていていきたいと思います。ファンド本来の力を測るために限定為替ヘッジで見ていきます。

キャピタル世界株式ファンドのリターン

 

morning starのデータからリスクとリターンについてまとめたデータが以下となります。

1カ月 3カ月 6カ月 1年 3年(年率) 設定来
トータルリターン -0.31% 2.07% 0.59% -10.24% 8.32% 43.14%
標準偏差 - - - 19.34% 19.99% -

 

過去3年のリターン8.32%とリスク19.99%から考えられる今後1年間の確率毎のリターンは以下となります。

 

メモ

平均リターン:8.32%
リスク(=標準偏差):19.99%

【68.3%の確率】

平均値±標準偏差の範囲に収まる

△11.67%(=8.32%-19.99%)

28.31%(=8.32%+19.99%)


【95.4%の確率】

平均値±標準偏差×2の範囲に収まる

△31.66%(=8.32%-19.99%×2)

48.30%(=8.32%+19.99%×2)

【99.7%の確率】

平均値±(標準偏差×3)の範囲に収まる

△51.65%(=8.32%-19.99%×3)

68.29%(=8.32%+19.99%×3)

ある程度標準偏差(=投資におけるリスク)が大きいので最大損失が大きくなっています。

 

全世界株式指数に連動するeMAXIS全世界株式と比較

キャピタル全世界株式ファンドは全世界の株式市場に対するアクティブファンドなので、全世界株式に対して高いリターンを出すことが至上命題となります。

そのため、全世界の株式に連動することを目標とするeMAXIS全世界株式と比較したいと思います。以下が過去10年の両者の比較です。

青:キャピタル世界株式ファンド
赤:eMAXIS全世界株式

キャピタル世界株式ファンドとeMAXIS全世界株式ファンドのチャートの比較

ご覧いただければ分かる通り、ほとんど同じ動きとなっています。上記をご覧いただければ、あえてキャピタル世界株式ファンドに投資する妙味がないことはご理解いただけるかと思います。

 

掲示板での口コミや評判

それではYahoo掲示板での口コミや評判をみていきましょう。

 

掲示板での口コミ①

またこれでしばらく降下が続くのでしょう…組入銘柄軒並みプラスなのに??
買った額にすら戻らなければ、手放す勇気もなし

 

掲示板での口コミ②

金利上昇で下落するが円安に支えられ何とか維持している。
インフレが収まり上昇している兆しはあるが円高によって相殺され変動が鈍いです。

 

掲示板での口コミ③

みずほ証券、3銘柄合計で▲8Mの状況下でも新たな購入、投資で連絡してくる。。

 

最後、証券会社の面の皮の厚さに唖然としている声もきかれますね。掲示板は割りと悲観で満ちていました。

 

キャピタル世界株式ファンドの今後の見通し

重要なのは今後の見通しです。先ほどお伝えしたとおりキャピタル世界株式ファンドは全世界株式と同様の動きをしています。

つまり、全世界株式がどのような動きをするのかを想定すれば今後の見通しを考えることができます。

 

現在2023年4月の環境認識を簡単に纏めると以下となります。

 

現在の環境認識

  • 2022年から1970年以来の高インフレが発生している
  • 上記対応のため近年ないスピードで世界の中銀が利上げをしてきた(日銀だけ異例の緩和継続)
  • 依然として高インフレは解消されていないがプチ金融ショックが発生して再びバラマキを開始した
  • 債券市場では逆イールドが発生しており今後は景気後退が見込まれる

 

2022年をとおして米国のFRBをはじめ世界の中央銀行はインフレを沈静化するために果敢に金融引き締めをおこなってきました。

結果として金融システムに不安が生じ2023年3月にシリコンバレーバンクという米国の地銀が倒産しました。

米国政府は預金保護の名目で再び巨額のバラマキを行い、結果的に近い将来またインフレが発生する確度が高くなっています。

実際、どうようのことを行い1970年代はインフレが3回にわたっておしよせました。

 

1970年代はインフレが3回にわたって到来

 

今回も複数回にわたってインフレが発生すると、また更に急激に金融引き締めを行う羽目となり株価は2022年よりも酷い状況になります。

そして、インフレ2波が発生する前にまず不況が到来します。不況になると企業収益が沈没するので当然株価は下落していきます。

 

つまり順番としてはこうなります。

  1. 不況到来で株価下落
  2. 不況をささえるために金融緩和を更に実施し一時的にリバウンド
  3. インフレ2波が発生し暴落

このような波を読み切るのは非常に難しいことになります。結構、経済や金融に自信のある筆者でも難しいレベルです。

そこで筆者は市場環境に影響されないヘッジファンドに投資を行い資産形成を実践しています。

ヘッジファンドは指数が下落する時でも安定したパフォーマンスを上げる

 

以下では筆者が投資しているものも含めて魅力的なファンドをお伝えしていますのでご覧いただければと思います。

 

【最新】日本の個人投資家におすすめのヘッジファンドをランキング形式で一覧にして紹介!

 

まとめ

キャピタル世界株式ファンドは米国有数の資産運用会社によって運用されている投資信託です。

全世界の株式を投資対象としており、投資地域も世界の時価総額に概ね即したものとなっています。結果としてリターンはほとんど世界の時価総額加重平均指数に連動するファンドと変わらないものとなっています。

あえて、世界キャピタル株式ファンドに投資する妙味はすくないといえるでしょう。

終わりに

 

>>2023年以降のおすすめの運用先

 

堅実なリターンを積み上げるのに重要なことは安定したリターンを大きな暴落を下げながら積み上げることです。

実際、世界Top10の富裕層に毎年名を連ねる投資の神様「バフェット」は1965年以降、35年間マイナスリターンを回避しながら安定したリターンを積み上げています。

以下のバークシャーがバフェットの運用成績で、S&P500指数はTOPIXの米国版です。

 

バフェットとS&P500指数の年次リターンの比較

 

S&P500指数のように定期的に大きな下落があるような投資先だと不安になり長期投資をするのが非常に難しくなります。

長期的に大きな資産を築くためには暴落を免れるということが非常に重要になってきます。

資産運用の極意は「プラスのリターンを複利で積み重ねること」であり富裕層に到達するにはこの方法しかありません。

 

筆者がこのような条件を満たす投資先として重宝している投資先としてヘッジファンドがあります。

ヘッジファンドは以下のように大きな下落を回避しながら株価指数よりも高いリターンを安定的にだしています。

ヘッジファンドは指数が下落する時でも安定したパフォーマンスを上げる

 

上記のようなリターンを実現する実現するファンドを選ぶポイントを示すと以下となります。

  1. 相場環境に左右されない明確で確固たる投資理論・哲学を有する
  2. 過去に成果を出し続けているファンドマネージャーによる運用

 

ヘッジファンドといえば海外のイメージが強いかと思いますが、日本にも非常に優れたファンドが存在しています。

以下で筆者が投資しているファンドを含めておすすめできるものをお伝えしていますのでご覧いただければと思います。

 

>>2023年以降のおすすめの運用先

 

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