投資信託

世界の各資産への分散投資で評判の「投資のソムリエ」を徹底評価!評判の投資信託の今後の基準価格の見通しを含めてわかりやすく分析する。

投資のソムリエはアセットマネジメントOneが運用している分散投資型の投資信託です。

投資のソムリエは株や債券、商品を機動的に配分を切り替えて金融市場で安定したリターンを出すことを目指した投資信託です。

 

本日は「投資のソムリエ」がどのような投資信託なのか?

「投資のソムリエ」は投資する価値がある投信なのか?

という点についてお伝えしていきたいと思います。

「投資のソムリエ」はどんな投資信託なのか?

まずは「投資のソムリエ」について紐解いていきます。

8資産に分散投資をする投資信託

投資のソムリエは以下の8資産へ分散投資をして安定したリターンを目指す投資信託です。

国内 先進国 新興国
債券 国内債券 為替ヘッジ
先進国債券
新興国債券
株式 国内株式 先進国株式 新興国株式
リート 国内リート 先進国リート -

 

リスクの目標値は年率4%程度を目標

投資のソムリエでは年率リスクの目標を4%程度と掲げています。投資におけるリスクとは価格の変動幅のことです。

→ 投資におけるリスクを理解してローリスクミドルリターン以上の資産に投資をしよう!

投資におけるリスク

 

投資におけるリスクが4%ということは以下のことを意味します。

平均リターンから±4%に収まる確率が約68%
平均リターンから±4%×2(=±8%)に収まる確率が約95%
平均リターンから±4%×3(=±12%)に収まる確率が約99.7%

通常株式のリスクは10%-15%なので、非常に小さいリスクでの運用を心がけているということが分かりますね。

 

「投資のソムリエ」の基本配分

「投資のソムリエ」はリスク4%を達成するために基本的に以下の配分としています。

投資のソムリエの基本配分

債券を多めに組み入れています。ヘッジファンドの帝王であるレイダリオ氏も債券と株の比率を3対1にするよう提唱していたので、彼と似た戦略をとっていますね。

ただ、現在この戦略はうまくワークせず、レイダリオ自身も債券の比率を下げています。(見通しで詳述)。また上記のポーションを基本としながら相場環境によって切り替えると宣言しています。

投資のソムリエの機動的配分

 

最新の投資のソムリエのポートフォリオ

因みに最新の2023年3月末時点でのポートフォリオは以下となっています。

資産 基本配分比率 組入比率
前月中 当月中
安定資産 国内債券 38.0% 38.0% 19.50% 20.00%
為替ヘッジ先進国債券 21.0% 19.5% 0.50%
リスク性
資産
新興国債券 7.5% 7.5% 7.80% 33.00%
国内株式 3.5% 4.5% 4.60%
先進国株式 6.0% 6.0% 6.30%
新興国株式 6.0% 6.0% 5.90%
国内リート 5.5% 5.5% 5.60%
先進国リート 2.5% 3.0% 3.10%
現金等 10.0% 10.0% 46.70%

 

なんとキャッシュがポートフォリオの半分を占めてしまっています。投資対象の中で先進国債券で半分近くのポーションですね。

 

手数料は高く設定されている

投資信託にはインデックスに連動するインデックス投信と、インデックスに対してアウトパフォームを目指すアクティブ型投資信託にわかれます。

→ ヘッジファンドの成功報酬型手数料体系を投資信託と比較しながらわかりやすく解説する!ハイウォーターマークとは?

 

購入手数料:3.3%(税込)
信託報酬:年率1.54%(税込)

 

アクティブ型投信の中でも高い手数料形態ですね。初年度は購入手数料と合わせて約5%の手数料が発生するということですね。

後述する通り、低いリターンの「投資のソムリエ」でこの信託手数料はバカにできません。

 

投資のソムリエの気になる成績とは?

それでは「投資のソムリエ」の成績についてお伝えしていきたいと思います。

 

「投資のソムリエ」の単体の成績

「投資のソムリエ」の成績は以下の通りとなります。2012年以降世界株式は堅調で、2020年以降のバブル相場を経て、結局12%しか増加していないのは悲しい結果ですね。

投資のソムリエの基準価格の推移

1年 3年(年率) 5年(年率) 10年(年率)
トータルリターン -8.94% -2.99% -0.34% 0.89%
標準偏差 5.39 4.1 3.72 3.51
シャープレシオ -1.66 -0.73 -0.09 0.25

 

年率1%のリターンにおいて信託報酬が年率1.54%(税込)は手痛いですね。毎年確実に赤字を出している計算になります。

減るよりはマシか、という話にもならず、辛い投信です。

 

日経平均やダウ平均株価と比較

投資のソムリエ」と日経平均と米国のダウ平均株価の比較は以下です。

投資のソムリエと日経平均とNYダウの価格推移

当然といえば当然ですが株式に対してはアンダーパフォームとなっています。ただ、その分値動きが安定しているのでローリスクローリターンの投信ということになりますね。定期預金という感じですね。

 

eMAXIS バランス (8資産均等型)との比較

比較対象として適しているのは同じく8資産に分散しているeMAXISバランス(8資産均等型)との比較です。以下は投資のソムリエeMAXISバランス(8資産均等型)のチャートの比較です。

eMAXISバランス(8資産均等型)と投資ソムリエの株価比較

 

投資のソムリエは圧倒的にeMAXISバランス(8資産均等型)に対して劣後した成績となっていますね。

 

投資のソムリエの今後の見通し

重要なのは過去の成績ではなく今後の成績です。

もう一度、先ほどの投資のソムリエのポートフォリオをご覧ください。

資産 基本配分比率 組入比率
前月中 当月中
安定資産 国内債券 38.0% 38.0% 19.50% 20.00%
為替ヘッジ先進国債券 21.0% 19.5% 0.50%
リスク性
資産
新興国債券 7.5% 7.5% 7.80% 33.00%
国内株式 3.5% 4.5% 4.60%
先進国株式 6.0% 6.0% 6.30%
新興国株式 6.0% 6.0% 5.90%
国内リート 5.5% 5.5% 5.60%
先進国リート 2.5% 3.0% 3.10%
現金等 10.0% 10.0% 46.70%

 

 

先進国債券の為替ヘッジ有りが0.50%となっています。しかし、これは看過することはできません。

現在、世界の先進国の債券利回りは長期金利で4%近くになっています。

米国10年債金利の推移

 

つまり、今こそ先進国の債券に上昇余地が生まれたタイミングでありながら、ポートフォリオにおける比率を下げているのです。1年前はなんと55%保有していたにもかかわらず、下落のみ被り、上昇局面でキャッシュに変えてしまっているのです。

投資のソムリエはもはやリターンを目指すことをやめ、横ばいでの成績で顧客を満足させる方針に切り替えたのかもしれませんね。

 

まとめ

投資のソムリエはリスクを極限まで押さえて安定的に資産を増やすことを目指して8資産に分散投資をしている投資信託です。

リスク抑制のために債券ポーションが多くなっておりリターンは低いのですが、手数料は高くリターンの多くを食いつぶす結果となっています。

以下で筆者が実際に投資しているファンドを中心におすすめできるものをランキング形式でお伝えしていますので参考にしていただければと思います。

終わりに

 

>>2023年以降のおすすめの運用先

 

堅実なリターンを積み上げるのに重要なことは安定したリターンを大きな暴落を下げながら積み上げることです。

実際、世界Top10の富裕層に毎年名を連ねる投資の神様「バフェット」は1965年以降、35年間マイナスリターンを回避しながら安定したリターンを積み上げています。

以下のバークシャーがバフェットの運用成績で、S&P500指数はTOPIXの米国版です。

 

バフェットとS&P500指数の年次リターンの比較

 

S&P500指数のように定期的に大きな下落があるような投資先だと不安になり長期投資をするのが非常に難しくなります。

長期的に大きな資産を築くためには暴落を免れるということが非常に重要になってきます。

資産運用の極意は「プラスのリターンを複利で積み重ねること」であり富裕層に到達するにはこの方法しかありません。

 

筆者がこのような条件を満たす投資先として重宝している投資先としてヘッジファンドがあります。

ヘッジファンドは以下のように大きな下落を回避しながら株価指数よりも高いリターンを安定的にだしています。

ヘッジファンドは指数が下落する時でも安定したパフォーマンスを上げる

 

上記のようなリターンを実現する実現するファンドを選ぶポイントを示すと以下となります。

  1. 相場環境に左右されない明確で確固たる投資理論・哲学を有する
  2. 過去に成果を出し続けているファンドマネージャーによる運用

 

ヘッジファンドといえば海外のイメージが強いかと思いますが、日本にも非常に優れたファンドが存在しています。

以下で筆者が投資しているファンドを含めておすすめできるものをお伝えしていますのでご覧いただければと思います。

 

>>2023年以降のおすすめの運用先

 

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